365日のベッドタイムストーリー
クリスティーヌ・アリソン:著
高橋啓:訳
クリスティーヌ・アリソン:著
高橋啓:訳
1日1話(つまり全部で365話)、古今東西の物語をまとめてある。
2〜3年前に買ってもらって以来、仲良しの本。ふと「今日は何のお話なんだろう」とページをめくったりしている。
ちなみに昨日6月8日は、「海に潮の満ち引きがあるわけ―マレーシアの話」。海の底に大きな蟹が住んでいる大きな穴がある。蟹がご飯を食べるために穴から出ると、穴に海水が流れこんで引き潮になる、という話だった。へえ…。
この本の帯にはたしか「心のサプリメント」という文言が書かれていた。この文言がとても気に入ってしまった私は、mixiで読書感想文を書くときのタイトルを「読書サプリメント」にしていた。本を読むってサプリだなあと思ったから。
この本には日本の物語(浦島太郎や桃太郎や一寸法師)も書かれている。ただ、英語から訳すとこうなってしまうのか、それとも日本の物語も他の国の物語と同じトーンにしようと意図したのか、一般の日本人が読むと違和感。
たとえば、桃太郎にはこう書かれている。
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「日本の北に小さな島があって、そこには鬼の一族が住んでいます」と桃太郎は説明しました。
…
「さあ、神を信じない鬼たち、さっさと降参したほうが身のためだぞ。桃太郎さまが神さまにかわって、おまえたち日本の敵を退治しにきたぞ!」
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こういう違和感が日本の物語にあるっていうことは、他の国の物語も、その国の読者は違和感を感じるものなのかもなあ。ただ、たしかに土地に根ざした物語って他の国の人が読むときには補足説明や理解しやすいように多少の脚色が必要なこともあるのかもしれない…けど、やっぱりそのまま読みたいとも思うけど。